転送コムは、日本の通販サイトの商品を世界に発送代行するサービスです。いまはこんな便利なものがあるんですね。
むかーし留学していた時はもちろんそんなサービスはなく、当時は親に頼んで段ボールで必要なものを送ってもらっていました。でも、今は親も高齢で負担はかけられないし、かけたくもない。
シンガポールは食品も日用品も化粧品も、どこに行っても日本のものが数多く手に入る国ですが、薬局の医薬品のラインナップだけは大きく違うんですよね。それに、Amazon japanの海外発送でも医薬品は対象外で買えない。
そこで、時々利用している「転送コム」で、初めて『医薬品』を購入してみることに。
「医薬品でも発送してもらえるの??それとも、禁制品として倉庫で破棄されちゃう??」とドキドキしながら手配したその一部始終をレポートします。
そもそも「転送コム」って何?
「転送コム」とは、海外在住者向けの転送サービス。https://www.tenso.com/
海外から注文した日本国内の通販サイトの商品を、日本国内で代行して受け取り、海外の居住地に発送してくれるサービスを提供しています。ありがたい!
利用の流れ
- 転送コムのサイトから新規会員登録を行います
- 「tensoアドレス*」を取得
※転送用の国内アドレスのこと。東京都足立区○○(転送コムの住所)+TSから始まる6桁の数字(個人を識別する コード)がtensoアドレスとして割り当てられます。 - 日本のネットショップで商品を購入。その際、届け先に「tensoアドレス」を入力
- 日本国内にある転送コムの倉庫に商品が到着すると連絡が入ります
- 転送コムサイトのマイページからインボイス用の購入品金額情報を入力。海外住所への転送手続きをし、利用料金を払います
※配送方法は、EMS・航空便・エコノミー航空便・船便が選択可能 - 海外住所で受け取り
便利なオプション!おまとめ梱包サービス
サイトごとに品ぞろえも在庫も価格も違うもの。あちこちのサイトからいろいろ注文しちゃうことってありますよね。そんなとき、全部をひと箱にまとめて1回分の送料で送ってもらえるのがこのサービス。
荷物を1つにまとめれば、その分、国際配送料が抑えられますし、何より荷物の受け取りが1回で済むので便利ですよね!
しかも、箱が大きくならないように中身をうまく組み合わせて無駄なく丁寧に梱包してくれるので、複数サイトから注文するときは、もれなくこのオプションを利用しています。
詳しくはこちら おまとめ梱包サービス【転送コム】 (tenso.com)
「医薬品」って海外発送してもらえるの?
禁制品とは
そんな便利なサービスを提供している転送コム(tenso.com)ですが、送ってもらえないものがあります。
転送コムに限らず、火薬類や高圧ガス、引火性液体、可燃性物質、毒物類などは、法律・条約などにより万国共通で取り扱い不可とされています。具体的には、マニキュアやヘアカラー、育毛剤、香水、リードディフューザー、スプレー缶(虫よけスプレーやヘアスプレー)などは送ることができません。また他にも配送先の国ごとに規定があります。
知らずに注文して転送コムの倉庫に到着した場合は、国内住所に配送先を代えるか、倉庫で破棄してもらわなければいけないので、注意が必要です。
医薬品は「禁制品」??
第1類医薬品は禁制品に該当するため、転送してもらうことはできません。
ただ、第2類医薬品、指定第2類医薬品、第3類医薬品は禁制品に該当しないため、転送を依頼することができます。やったー!
第1類医薬品とは、一般用医薬品の中で最も副作用が生じる恐れが高い医薬品のこと。薬局の会計カウンターの中など自由に手に取ることができない場所に置いてあって、薬剤師からの情報提供を受けないと購入できないものありますよね。あれが第1類医薬品です。
第2類医薬品とは、副作用などの項目で安全性上の注意を要する医薬品。この中でより注意を要するものは指定第2類医薬品とされます。市販薬の大半がこの第2類医薬品または指定第2類医薬品に該当し、かぜ薬や解熱剤、鎮痛剤など日常生活で必要性の高い製品が含まれています。販売時の専門家からの情報提供は努力義務。
第2類医薬品と指定第2類医薬品購入の流れ
今回、ドキドキしながら第2類医薬品と指定第2類医薬品をオンラインで複数購入し、転送コムから転送してもらいましたが、数量が個人・家族使用目的の常識的な範囲内だったこともあり(※)、途中で止められて時間がかかったり、関税がかかることもありませんでした。
- オンラインで第2類医薬品と指定第2類医薬品を購入。その際、届け先に「tensoアドレス」を入力
- 日本国内にある転送コムの倉庫に商品が到着すると連絡が入ります
- 転送コムサイトのマイページからインボイス用の購入品金額情報を入力。その際、目薬やかゆみ止めなど1点1点の詳細を入力する必要はありません。転送コムさん側でまとめて品名を「Pharmasuticals」と登録されていたので、合計金額の情報を入力。海外住所への転送手続きをし、利用料金を払います
※配送方法は、EMS・航空便・エコノミー航空便・船便が選択可能 - 海外住所で受け取り
※個人使用目的の小口輸入は常識的な範囲内(通常、最大3カ月の消費量を目途)で認められています。
我が家の必需品、かゆみ止めパッチ。日本から引っ越しの時に5-6個持ってきたのですが、ほぼ使い果たしてしまったので、どうしても欲しかったんです。
というのも、何故かシンガポールではかゆみ止めは日本ほどバリエーションがないんです。薬局で買えるのはほぼ、クリームタイプの無比膏(MUPIKO/ムヒ)一択で、知る限りパッチ型のかゆみ止めも強力タイプのかゆみ止めも売っていません。我が家は公園に行くたび毎回娘と私だけ"何か"に刺されるので、かゆみ止めパッチは必須。
今回は、他にも何点か第2類医薬品と指定第2類医薬品を購入し、全てまるっとPharmasuticalsとして届きました。
「転送コム」が使えるのはどこの通販サイト?
結論から言うと、この通販サイトしか利用できないといった制限はありません。
公式サイトでは「オススメ通販サイト」としてAmazonや楽天、マガシークなどが例示されていますが、転送コムから発行されたアドレスを国内送付先として登録できる通販サイトなら、どこでも利用可能です。
オススメ通販サイト | 【転送コム】 (tenso.com)
発送代行サービスの料金はいくらくらい?
転送コムの利用料金は荷物の重量によって決まり、『転送手数料と国際配送料の合計』が利用料金となります。
転送手数料は50円~。重いものを依頼すれば、その分転送手数料は高くなりますが、~2000gで1020円、〜5,000gで1820円。
受け取り時の関税は?(シンガポールに荷物を送る際の課税ルール)
シンガポールに荷物(※)を送る場合、関税がかかるのは、卸売価格に運賃、保険料その他加算要素を加算した荷物全体の金額が400シンガポールドル(日本円で約32,222円)を超える場合です。 ※非課税品目の場合
日本からシンガポールに荷物を送る際は、荷物全体の金額が余裕をもって400シンガポールドル下回るように購入すると安心ですね。
国際郵便小包
非課税品目・非管理品目でCIF総額が 400 シンガポールドルを超えない国際郵便小包による輸入は、輸入許可およびGST納付が免除されます。
出典:小口貨物の通関制度:シンガポール - ジェトロ (jetro.go.jp)
関税の算出方法
課税標準となる価格(課税価格)は卸売価格に運賃、保険料その他加算要素を加算した合計額(CIF価格)です。
出典:輸入税額の計算方法:日本 - ジェトロ (jetro.go.jp)
さいごに・・・
『転送コム』で検索すると、「転送コム トラブル」「転送コム 最悪」が検索ワードに出てきてちょっと不安になりますが、私が複数回利用する限り、通販サイトからの受領、マイページへの登録、発送手続きは非常にスムーズ。送料や手数料の料金テーブルも予め開示されていて明確。商品の破損等もなく、期待通りのクオリティで荷物が届いています。
トラブルを未然に防ぐためにも、年末年始の繁忙期を避ける。壊れやすいものや禁制品に類似するものは避ける。多少遅れてもいいくらいのつもりで注文する(急ぎのものは頼まない)といいのかも知れません。
日本に親や兄弟親族がいるものの、海外発送に必要なインボイスを英語で作成してもらったり、重い段ボールの郵便局への持ち込みをお願いしたり、そんな負荷はかけられないという人にはとても頼りになる便利なサービスです。
第2類医薬品と指定第2類医薬品であれば、個人利用の範囲内で医薬品の転送も可能なので、コストが多少かかってもこちらで手に入らないものを買いたい!ときには、おすすめです。