MRTジュロンイースト駅から徒歩8分。
自然と科学の不思議について、楽しく学べる体験型の施設。サイエンスパークに行ってきました。
2021年現在、コロナによるセーフティディスタンス対策のため、事前にオンラインで時間指定の入場券を購入する必要があります。
以前の情報では、当日会場でもチケットが買えたり、マクドナルドが併設されていたり・・・と現在と異なる点があったので、最新情報を改めてご紹介したいと思います。
なお、この情報は記事掲載時点のものです。今後も運営が変更となる可能性がありますので、行かれる際にはその時点での最新情報を公式サイトで確認いただくのが確実です。
サイエンスセンター とは?
サイエンスセンターシンガポールは、1977年12月に開設された歴史ある科学館。
各展示の案内板には英語・中国語に加えてなんと日本語の併記もあり、観光客からも人気のスポットですが、「想像力豊かで楽しい経験を通じて、科学技術への関心、学習、創造性を促進し、シンガポールの人材育成に貢献すること」をミッションに掲げている通り、シンガポールの子どもたちの明るい未来のために、未知を体験させようという姿勢を感じさせる展示があちこちにありました。
公式紹介動画はこちら↓
サイエンスセンターへの行き方と営業時間
電車(MRT)でのアクセス
MRTジュロンイースト駅(EW24/NS1)から 徒歩8分。
MRTジュロンイースト駅(Jurong East・EW24/NS1)の改札を出たら、A出口エスカレーターを降り左折してください。
駐輪場わきの道を抜けてJurong Gateway Rdを渡ると、目の前にJ Cubeがあります。このJ CubeとFair Priceの間の道をひたすらまっすぐ進むと、つきあたりにサイエンスセンターの屋根が見えてきます。
営業時間
コロナ対応として、2021年4月現在、1日の営業が2つに分かれており、完全入れ替え制となっています。
セッションA | 10:00am-1:00pm |
---|---|
消毒のため休業 | 1:00pm-2:00pm |
セッションB | 2:00pm-5:00pm |
アトラクションへの最後の入場は、セッション終了時間の45分前。
Water worksなど一部アトラクションは休止中です。
サイエンスセンター チケット情報
チケットの購入方法
チケットは2021年現在、現地で購入することはできず、サイエンスセンターのWebサイトで事前購入する形となっています。
チケットの種類は、アトラクションごとの購入か、Science Centre + Omni-Theatre + Butterflies Up-Close + Laser Mazeのパッケージ購入かの2種類。
午前のセッションAか、午後のセッションBどちらかを選んで購入します。
現在、3時間の入れ替え制となっているため、初めてサイエンスセンターを訪れる人が3時間でScience Centre + Omni-Theatre + Butterflies Up-Close + Laser Mazeの全てを回ることは難しく、初めてならScience Centre単体のチケット購入がおすすめです。
チケット料金
カテゴリ | Science Centreのみ | Ultimate Pass |
---|---|---|
Adult | $12 | $29.9 |
Child(3‐12歳) | $8 | $29.9 |
※Ultimate Passは、Science Centre + Omni-Theatre + Butterflies Up-Close + Laser Mazeに入場できるパス
展示の見どころをご紹介
展示には、子どもたちが自然や科学を学ぶだけでなく、日常にもその学びを持ち帰り、これからの未来を作って欲しいという思いが感じられました。
シンガポールは地震・津波・火山・台風のない国!?
シンガポールは地理的に自然災害リスクの極めて少ない国といわれています。
日本人の私からすると、こんなに高温多湿で雨も雷も多いのに、台風も津波もないなんて不思議。地震・津波・火山・台風のいずれの影響も大きく受けてしまう日本では考えられないことです。
でも、だからこそ、サイエンスセンターでは普段実感しないそれらの脅威とメカニズムを伝えるEarth Aliveに多くのスペースを割き、常設展示としているんですね。
シンガポールにおける自然災害リスクは?
◆地震
シンガポールは地震帯の外に位置しています。最寄りの地震帯であるインドネシア スマトラ島から400km離れているため、シンガポールで発生した地震の記録はありません。
◆津波
さらに、シンガポール気象センターによると、大地と水深の浅い海で囲まれたシンガポールでは、地震による津波の影響も受けにくいとされています。
◆火山
東南アジアは、世界で最も活発な火山地域の1つですが、シンガポールは最寄りの火山から数百キロ離れていることと、風向によって降灰も制御されているため、火山活動の影響を感じることはほとんどありません。
◆台風
また、シンガポールの緯度は、北緯1度17分とほぼ赤道直下。台風は、地球が自転する際に発生するコリオリの力によって発生すると言われていて、これが赤道付近では働かないため、シンガポールでは台風が発生しないというのが通説となっています。
シンガポールの水問題とは?
Know Your Pooというエリアでは、食べたものが排出されるまでと、トイレや衛生に関するトピックに触れることができます。小さい子どもには、人体の仕組みを身近に感じることができるので一度通ってみると勉強になりますよ。
ちょっとおふざけかな?と思いきや、私たちが健康を守り、水資源の重要性を理解し、より良い社会になるための啓発的な要素の多い展示を見ることができます。
シンガポールの水問題とは?
1963年に、マレーシア連邦から分離独立せざるを得なかったシンガポールの歴史は、独立・自立への歴史でした。しかし、その後も半世紀以上、自国で消費する水の半分を隣国マレーシアからの輸入に頼っているのです。
シンガポールは、年間降水量が日本より多いのに、水を輸入しているとはどういうことでしょうか?シンガポールは国土が狭く平坦なため、貯水能力に乏しく、国内水源だけでは必要な消費量をまかないきれないのです。
そこで、シンガポールはマレーシアのジョホール州に浄水場を持ち、マレーシアから購入した水をそこで浄水加工して国内に送水し、必要な消費量の約半分をまかなう一方、上水の一部をマレーシアへ再販しています。
1962年にマレーシアと締結した、送水に関する取り決めの有効期限2061年までは、現行の値段で水を買うことが保障されていますが、合意が効力を失った後、マレーシアは 200倍に及ぶ水の値上げを断行する意向だと言われています。
そこで、シンガポールでは、水自給率100%を目指して、海水の淡水化技術と共に、下水を濾過洗浄して上水として再利用する技術開発を進めています。
2011年の東日本大震災の世界へのインパクトを可視化
サイエンスセンターには、歴史的な災害の影響を高解像度で表示できる、マルチスクリーンディスプレイがあります。
まさかここシンガポールで、2011年のあの日の地震の津波の大きさを見ることになるとは思いもしませんでした。
地震による津波は、オーストラリアを越え、1日もかからず南極大陸まで到達。
バタフライ・エフェクトという言葉があります。
これは“小さな蝶の羽ばたきが、地球の裏で竜巻を起こす”という、些細な行いが後に大きなことにつながることを表わす言葉ですが、この映像は、地球上で起こる出来事がいかに相互に関係しているかを考えさせるものでした。
ホーカーのトイレの綺麗さがモニタリングされてる!?
もう一つ興味深かったのが、こちらの画面に表示されていたデータ。
シンガポールのカフェとホーカーそれぞれのトイレの綺麗さが数値化され、水色のVery Cleanから黄色のAverage、赤のVery Dirtyで色分けされているというもの。
私が住んでいるエリアは・・・残念ながらカフェのトイレもホーカーのトイレもあまりきれいではないらしい。
ホーカーのトイレがあまり綺麗ではない、というのは言わずもがなですが、
こんな風にインデックス化してモニタリングし、衛生環境の向上を図っているんだなということが良く分かるデータでした。
コロナの影響が少なくなれば、現在休止中のWater worksなどさまざまなアトラクションが順次再開されるはず。全館オープンとなる日を楽しみにしています。