シンガポールへ引越

【海外引越】できるだけ費用を抑えたい場合のプラン選び・業者選びとは?[体験談]

海外への引越は、国内での引越しと比べて分からないことも多く、また気を付けなければいけないこともたくさんあります。

「どんなプランがあって、料金はどのくらいかかるの?」
「海外引越しに対応している引越し業者ってどこがあるの?」
「引っ越し手配はいつから始めたらいいの?」

うちの場合は、いわゆる「海外赴任」ではなく、先に転職で2019年11月に渡星した夫の約1年後の家族合流を目指してのシンガポール移住。時間があったこともあり、ビザが発給された2020年夏頃から、どこの会社のどのプランを利用するか、いかにコストを抑えるか、徹底的に調べました。(金額などは2021年時点)

海外引越にはどんなプランがある?

海外引越の種類には、大きく分けて次の2つがあります。

❶ 荷物が少ない人向けの
  「自分でやらなきゃいけないけれど、その分リーズナブルで料金が明確」なプラン

❷ 荷物が多い人・家具も運びたい人向けの
  「手厚いが、個別見積もり」なプラン


<目的地をシンガポールとした場合の日通とヤマトのプラン比較>

項目名 荷物が少ない人向け 荷物が少なくない人向け
共通
項目
安いが箱数が限られる
・荷造り梱包は自分で
・梱包明細書は自分で作成
・関税手続きは業者
・輸送配達は業者(船便)
・荷解きは自分で
箱数の限定はない
ダンボールに入らない家具も運べる
料金表は非公開(見積もりベース)
船便・航空便両利用が可能なプランあり
日通 15箱まで
130,000円(15箱の場合)
オーダーメイドプラン
小物荷解き以外依頼可能
ヤマト 9箱~18箱
130,000円(18箱の場合)
プランが分かれる
①荷造・書類作成・荷解きも全て自分で
②荷小物荷解き以外依頼可能
③全部おまかせ(小物荷解きも全て)

つまり、引っ越し費用を節約したければ、

◆ 断捨離をし、荷物自体を減らすことでダンボール数を減らす
◆ 効率的に箱詰めすることで、できるだけダンボール数を減らす

これに尽きます。

 

ところで、なぜプランが2極化しているの??

単身用の段ボール十数箱までのプランは、留学とかワーキングホリデーとか、できるだけ安く済ませたい人が利用することが想定されますが、家族向けの海外引越しを利用する人は、主として「海外赴任」

うちみたいに、個人的に家族で海外移住しようなんて人は稀なんですよね

「海外赴任」の場合、費用は基本的に会社が負担するので、ユーザーの声は品質(荷物が壊れないこと、赴任者の負荷を軽減すること)に向きがち。利用者から細かく「これはいくら?」という問い合わせや交渉も、少ないんじゃないかと思います。もちろん会社としても社員の家財が壊れてクレームが来ることを避けたいはず。

だからこそ、家族向けプランにおいては、とにかく手間なく荷物が無事に送り届けられることが最優先されるんじゃないでしょうか。
(超丁寧な「梱包作業」を目の当たりにし、この実態が良く分かりました)

 

海外引越しの料金相場は?

それが、調べても調べても明確な基準が出てこない!

海外への引越し料金は、引越し先までの輸送距離と容積だけでなく、関税などさまざまな条件をもとに算出されること。そのため、各社とも料金表が非公開であること。海外赴任で会社が支払うケースが多く、情報があまり外に出ていないことなどから、金額の目安を探すのが非常に難しい。。。

実際にうちがどのくらいの荷物量でいくらかかったかは、次回ご紹介します。

海外引越しに対応している2大業者とそのプラン

海外へ引越しをする場合は、国内での引越し以上に引越し業者選びは慎重に行いたいですよね。

なぜなら、飛行機(船)を使って引越す上に、輸送中の保管期間も長くなるので「荷物が壊れる」「紛失する」「劣化する」などのトラブルが起きる可能性が高くなるから。

海外引越し業者を選ぶときは、リーズナブルな料金であることも重要ですが、梱包や輸送体制の「クオリティ」や現地の「サポート体制」もしっかりしていて、安心して任せられることはもちろん重要。そこで、2大業者のプランを調べてみました。

【日通】単身者向け セルフパック・コンビ

所要日数 【アジア】1~1.5ヶ月 【欧米】1~2か月
ダンボール上限数  専用ダンボール(※)最大15箱まで
5箱以上は、1箱単位で追加可能
梱包・荷物明細  自分で行う
その他  船便、配送対象はダンボールのみ(家財不可)
荷物の配達は平日のみ(時間指定不可)
海外での配達後のダンボール回収はナシ

※専用ダンボールは、S箱(51x26x40cm)、M箱(52x51x40cm)、L箱(79x52x26cm)

地域 料金(5個) 料金(10個) 料金(15個)
北米 75,000~97,000円 130,000~152,000円 185,000~20,7000円
欧州 76,000円 131,000円 186,000円
オセアニア 92,000円 147,000円 202,000円
アジア 60,000円 95,000円 130,000円

 

【日通】家族向け フルパック・スーパー

航空便か船便の2種類の運び方があり、大型家財は船、すぐに使うものは航空、といったように使い分けることができるオーダーメードサービス

箱数の上限はなく、梱包や梱包明細書の作成などもすべてスタッフが行ってくれます。個々の荷物内容や希望に合わせたプランを作成することが可能で、料金表などは開示されていません。

項目 船便 航空便
所要日数 【アジア】1~1.5ヶ月
【欧米】1~2か月
2週間前後
ダンボール上限数 なし、家財も可 なし、家財も可
料金 見積りによる 見積りによる
梱包・荷物明細 スタッフに依頼 スタッフに依頼

 

【ヤマト】海外引越単身プラン

荷物の量に応じて、ミニマム、レギュラー、エクストラの選べる3コース。
ダンボール、ガムテープなどの梱包資材は料金に含まれるが、梱包も梱包明細書の作成も自分で行うプラン。

地域例 ミニマムコース
大5+小4=9箱
レギュラーコース
大7+小7=14箱
エクストラコース
大10+小8=18箱
サンフランシスコ ¥95,000 ¥125,000 ¥160,000
ロンドン ¥115,000 ¥165,000 ¥215,000
シンガポール ¥75,000 ¥100,000 ¥130,000

 

【ヤマト】家族向けプラン

梱包・梱包明細書の記入を自分でおこなうのか、あるいは全て引越し業者にお任せするのかでプラン内容が変わります。

らくらくパックを選択すると、搬入後の小物荷物の開梱までお願いでき、さらに海外では日本人スタッフが配達作業に立ち会うので、これが最も手厚いプランとなっています。

項目 引越らくらく
海外パック
海外引越
スタンダード
海外引越
ベーシック
所要日数 【航空便】
北米 10~14日
欧州 10~14日
アジア 7~10日
【船便】
北米 35~60日
欧州 45~70日
アジア 20~40日
【船便】
北米 35~60日
欧州 45~70日
アジア 20~40日
【船便】
北米 35~60日
欧州 45~70日
アジア 20~40日
ダンボール
上限数
なし、家財も可 なし、家財も可 なし、家財も可
料金 見積りによる 見積りによる 見積りによる
梱包・
荷物明細
梱包から開梱まで
全てお任せプラン
梱包・書類作成を
お任せできるプラン
梱包・書類作成
を自分で行う

 

引っ越し会社さんに実際に聞いたQ&A

Q1. 引っ越し会社を使わないで、EMSとか国際小包で送るのは可能ですか?

もちろん可能です。費用を抑えたい場合や荷物が少ない場合、郵便を使って荷物を送ることを検討される方も多いと思います。

実際私も、正確にいつ届くか分からない船便を待つ間に必要なものや、2週間の隔離生活の助けになるようなものはEMS(国際スピード郵便)で先に数箱送りました。

コロナ禍なので通常より時間がかかりましたが、それでも日本からシンガポールまで数日で届けることができました。
ただ、海外引越で使う大型の頑丈なダンボールにある程度ものを詰めると、あっという間に結構な重さに。

EMS(国際スピード郵便)で利用できるダンボールのサイズ
輸送先の国によって多少異なりますが、多くの国で最長辺1.5m以内、長さ+胴回りの合計2.75m以内(あるいは3m以内)という規格が使用されています。

海外への発送となるため、できるだけ厚み・強度のあるダンボールがおすすめ、

1箱15kgのEMSをシンガポールに送ると、1箱14,500円(下図参照)。
もし5箱送るとしたら、72,500円 プラス 受け取り側で関税支払いが発生する可能性が。しかも、1箱ずつ①EMS物品用ラベル、②インボイス、③内容品が多くEMSラベルの内容品欄に書ききれない場合は税関告知書補助用紙 の3種類の書類を英語で書かなければならないので、作成するだけでもかなりの量・負荷になります。

また、EMSで送ると、外装がなくダンボールのまま送られていくので、途中で何度も転がり、他の荷物の下敷きになり、受取人に届くころには箱の角はつぶれた状態に。。。

EMSで送る箱数が多い場合や壊れやすい物を送る場合は、やはり引っ越し業者かつ船便を利用した方がお得であり、現実的かつ安心です。

< 国際郵便の料金・日数 > 

< EMSをシンガポールに送る際に必要となる書類 >

Q2. じゃあ、いわゆる単身向けプランを2本契約することはできませんか?

我が家の場合、15箱は超えるけれど、30箱はいかないだろうという予想がついていたので、単身プランの契約を2本することができないか、念のため引っ越し業者さんに聞いてみました。

これについては、少量の荷物を前提とするプランのため複数契約は不可というのが回答でした。

Q3. 1社でダメなら、例えば別々の会社で単身プランをそれぞれ契約することはできますか?

例えば、15箱分をA社の単身プラン、10箱分をB社の単身プランで引っ越し荷物を送ることも手続き上可能かどうか聞いてみました。

こちらは、「シンガポールの輸入条件では難しいと判断する」というのが引っ越し業者さんからの回答でした。

Q. 2つの会社の単身プランを利用して引っ越し荷物を送ることはできますか?

A. シンガポールの輸入条件では難しいです

シンガポールの輸入条件

【期限】 Employment Pass か Dependent Passの発行日より6ヶ月以内
もしくは入国後6ヶ月以内(最終はシンガポール担当税関員の判断)

【回数】 船便・航空便各1人1回のみ

聞くところによると、例えば契約者を1社は夫、もう1社は妻として契約し、同時期に渡航した場合はそのような利用も可能らしいのですが、うちの場合、夫は既に1年前に渡星しているため、手続きは「私」を契約者とする1本のみ。

A社とB社の2回に分けて輸送した場合、あとから到着する一方は必ず課税での輸入手続きとなるため、免税扱いを前提としている引っ越しとして承ることができないとのことでした。

さいごに・・・

このように調べると、引っ越し会社1社のサービスだけで荷物を送るのではなく、様々な選択肢があることが分かります。

渡航後すぐに使うものはEMSで送る、貴重品や日常的に使うもの・手放せないものは手荷物で持っていく、と手段を分散することで、

  • 引っ越し業者にお願いするダンボール数を減らし、安価なプランの選択を可能にする
  • 到着に要する日数の差による不便さや滅失のリスクを最小限にする

ことができます。

次回は、梱包・書類作成込みのプランを使いながら、見積40万を22万円にまで下げた 節約法についてご紹介したいと思います。

自己負担で海外引越をされる方の参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。また来てくださいね!
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