インター校ってどう?

シンガポールでどうする学校選び|日本人学校?インター校?ローカル校?【解説】

家族でシンガポールに移住する場合、「子どもの学校をどうするか」は最も重要な問題ではないでしょうか?

子どもが小・中学生の場合は、日本人学校、インターナショナルスクール、ローカルスクールの3つから選ぶことになります。

シンガポールの現地校は世界的に学力が高いことで知られている一方で、世界各国の駐在員の子供の教育のため、アメリカやイギリス、カナダ、オーストラリア、インドなどのインターナショナル・スクールが数多く設立されています。また、在留日本人を対象とする日本人学校もあります。

日本人学校?インター校?ローカル校?を解説

選択肢① シンガポール日本人学校

日本人学校は、海外に在留する日本人の子どものために、国内の小・中学校と同等の教育を行うことを目的とする教育施設で、卒業すると日本国内の学校と同じ資格が得られます。
シンガポール日本学校は、シンガポール日本人会が母体となり運営されている私立の学校。

シンガポール日本人学校の編入学資格は
1. 日本の教育関係法規が定める年齢に該当していること。
2. シンガポール共和国に在住していること。
3. 保護者が、シンガポール日本人会の会員であること。
つまり、基本的に日本国籍を有し、「日本人会」に入りさえすれば、いつでも入学することができます。
※シンガポール日本人会では入会金・月会費があり、保護者が日系企業に勤めている場合は企業が法人入会しており、企業を通じて入学寄付金が支払われています。保護者がローカル企業や自営の場合は、個人として日本人会に入会し、学費とは別に日本人会へ入会金・月会費を納める必要があります。

シンガポール日本人学校は、小学部はチャンギ校とクレメンティ校の2校、そして中学部があります。3校合計で児童生徒数が2,250名を超えていて、世界の日本人学校の中で3番目の規模。そして、次の理由から世界の日本人学校のなかでも学力水準が非常に高いと言われています。

  • 基本的に、教育熱心な駐在員家庭の子供が入学していること
  • 日本の学習指導要領に準じた教育が行われるうえに
  • レベル分けをした英会話授業が小学校1年生からあり、1年生でも週に5時間の英会話授業があること。そして、そのレベルは日本の教科書に留まらず、現地で使用するのに困らないような英会話レベルが指導されること
  • 体育や音楽など一部の授業は英語で行うイマージョン授業が行われていること

ただ、日本人学校に通学する場合、小学校は学区制が敷かれているのと、スクールバスのルートも決まっているため、その点も考えて住居を選ぶ必要があります。

もちろん良い学校ですが・・・うちは「駐在」ではなく、教育移住も兼ねてせっかくシンガポールに来ているのに、日本人学校に入れるなんてもったいない気が・・・

選択肢② インターナショナルスクール

シンガポールには30校以上のインターナショナルスクールがあります。

インターナショナル・スクールと一口に言っても、自国の生徒を優先的に受け入れる方針の学校から、特定の国の生徒に偏らないように生徒を受け入れる学校。入学時に母国語レベルの英語力を必要とする学校から、入学時に英語能力がなくても補習プログラムを受けることを条件として入学できる学校、日本人の先生がいて日本語の授業が受けられる学校などさまざまです。

子供の英語力のレベルやインター校での日本語教育・日本語サポートに対する期待など、それぞれのお子さんや家庭にあった学校を探す必要があります。

選択肢③ シンガポールのローカル校

選択肢・・・と書きましたが、我が家では選択肢にも上がりませんでした。

でも、海外に住んでいた友人からは、「ローカル校に入れてたよ」「ローカル校でいいじゃない」なんて声もいただいたので、シンガポールのローカル校事情にも触れておきたいと思います。

そもそも、日本人ってシンガポールのローカル校に入れるの?
⇒ 答えは『YES』日本人でも入学できます。が、簡単に入れるものではありません。

外国人でも住民登録があれば就学機会が与えられ、現地の学校に通える国もありますが、シンガポールではそうではありません。受入の優先順位があり、

  1.  シンガポール市民 (SC):1次募集と2次募集で申込
  2.  永住権取得者 (PR):1次募集と2次募集で申込
  3.  外国人:2次募集まで終えて生徒数が定員に満たない学校があれば、3次募集申込

新1年生の入学に当たっては、入学テストはなく子供が年長さんの6月に申請登録が必要(3次募集は7月から8月頃)。2年生から5年生については、年に1度9月に編入試験(英語と算数)があり、合格した場合に編入が許可される仕組み。詳しくは、教育省の留学生のためのP1登録 と 留学生の編入 参照

つまり、外国人にとっては、最後に空いたわずかな枠・決められた時期の入学となる狭き門。シンガポールのローカルスクールの教育レベルは世界的に高いと言われているものの、英語の壁、限られた入学機会・時期を考えると、赴任や移住で渡星する日本人の、来星直後の学校としては現実的ではなさそうです。

我が家の決断は、今は「インター校」

小学校中学年までの勉強なら家でもできそう

娘は、もし4月から新1年生として日本の学校に行くなら、まちがいなくクラスでもリーダーシップを発揮するタイプ。コツコツさんなので、日本の小学1年生くらいならどの教科も「かんたん!」と楽々こなせそうだな、というのが親の見立てでした。

特に、漢字を読んだり書いたりするのが好きで、暇さえあれば自由帳に「煉獄杏寿郎」「竈門禰豆子」(←大人の私は書けません)と書いていたり、鬼滅の刃のマンガ本を音読するスピードがとても速かったり(なぜか音読)、普段の会話の語彙力・表現力も豊かなので、あらゆる教科の基礎としての『日本語力』においては、実年齢より進んでいるなと。

日本にいたときは、めばえ教室と公文式の国語と算数に通わせていて、シンガポール移住を機に家庭で国語・算数ができるように公文を公文式通信学習に切り替え、ゆっくりペースではあるものの継続していることもあって、当面は公文を軸に親がサポートしていこうの方針がすぐに決まりました。
※時期が来たら日本人学校に無料配布の教科書をもらいに行く予定です。

英語力ゼロの子がインターに入る場合、低学年なら追いつきやすい

一方で、日本では普通の保育園に通い、英会話スクールにも行かせていなかった娘は英語力ゼロ。そんな娘だからこそ、今ならまだ娘が許容できる苦労の範囲で「言葉の壁」を乗り越えられるかもしれない、そう思いました。

6歳・3歳という今の年齢なら、英語ができなくても受け入れてもらえるインターが多くあります。1日中英語で授業が繰り広げられるインター校でも、低学年であれば授業の内容も簡単なことが多く、年齢的に求められる語彙力や文章力が高くないため、英語ゼロの子どもでもキャッチアップしやすい。反対に、3年生・4年生以降はぐんと教科書の内容が難しくなり、使われている語彙も友達同士の会話も急にレベルが上がるから(日本人の大人には歯が立たないくらいの語彙・会話になってきます)、入学は早ければ早いほど本人が楽なはず

例えば、2-3年インターに入れて、後からやっぱり日本人学校に転入することはうちにとっては容易ですが、いま日本人学校に入れた場合、数年後あとからやっぱりインターに入れたいと思っても、そこからの英語のキャッチアップは難易度が高いのは間違いありません。

姉弟で同じ敷地にある学校に行かせたい。それが子どもも親も安心

我が家の子どもは、上の娘が6歳でシンガポールでは小学1年生(日本では年長)、下の息子が入学当時3歳で幼稚園年少。そのため、日本人学校を選んだ場合、娘は日本人学校に、息子は幼稚園を別途手配する必要がありました

いま姉弟が別々の学校になると、

  • 学校関係の手続きを2回しなければならない
  • 学校との連絡ツールが異なる、制服や持ち物のルールが異なることで、対応する親にとって煩雑になったり混乱しやすい
  • 2人の送り迎えを別々に行わなければならない
  • それぞれ1人で学校に行くことになるので、シンガポールにも学校にも慣れない子供にとってはとても不安

という難点があります。

夫婦ともに仕事をしていて、かつお手伝いさんをお願いしない我が家においては、送り迎えを別々に行わなければならないのは時間的にほぼ不可能

その点、幼稚園・小学校・中学校・高校までが同じキャンパスで学んでいるインターなら、送り迎えも2人まとめて1回で済みますし、住んでいるコンドまでスクールバスが迎えに来てくれるので、スクールバスのルートを気にせず住まいを選べ、ギリギリまで寝ていてもOK(ねぼすけ息子はいつもギリギリ)。急などしゃぶりでも濡れずに帰宅。

今ではインターにしてよかったと心から思います。

さいごに・・・シンガポールで学校選び まとめ

家庭によってさまざまな事情や優先順位があります。何が正解かは、家庭によって子どもによって異なるので「正解」なんてない、そう思います。

うちも年齢にあわせて数年後はまた違う選択をするかも知れませんが、本人の様子を見ながら可能性を広げられればと願っています。

教育の選択の幅が広いシンガポールだからこそ、さまざまな角度から検討し、赴任や教育で移住されるご家族のお子さんみんなが毎日楽しく通える学校に出会えますように。

最後までお読みいただきありがとうございます。また来てくださいね!
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